エネルギーアドバイザー
 

長土居正弘


 
 

建築家の仕事をエネルギー面でサポートするのがエネルギーアドバイザーの仕事です。建築は街並や地域のエネルギー環境に大きく影響を与える存在です。 建物寿命の50~60年は景観に影響を与え続け、その建物の消費エネルギーは熱のゴミとして出し続けられるわけです。熱のゴミの減量化は運転コストの低減に直結しています。

 建物の熱的基本性能を上げることは居住性が向上し快適な室内環境を創り更に使用エネルギーの消費を抑えることを意味しています。建築の省エネルギー技術の断熱・気密化の技術は既にありますが冬寒い建物が多く、高いレベルでの普及は決して進んでいるとはいえません。

 今でも外断熱が良い、いや内断熱で充分だなど入口のやり取りで核心のどうすれば熱損失を減らせるかエネルギー消費を減らせるかの議論に至っていません。 エネルギーをマネージメントするという考え方が未発達と考えられます。

 今までは断熱材が建築工事費のコストダウンの対象になったり、暖冷房設備の方式をイニシャルコストだけで決定をしていた時期もありました。 これからは50~60年間使い続けるライフサイクルエネルギーをイメージしてシステム決定が必要と考えています。

 エネルギーアドバイザーは建築家や施主と話し合いを持ちながら希望する建築物を小さな設備容量で少ないエネルギー使用量に成るように最適化していく仕事だと考えています。具体的には断熱計画、日射の遮へい計画、暖冷房計画、照明計画そして換気計画とエネルギーの使用量を左右する大きな要素を施主の希望を取り入れて最適化する仕事です。

 最近では冷房負荷を軽減する手法として屋上緑化や日射を建物の外側で遮へいする手段として植物が利用される事例も出てきました。建築と植物の関わりは植物の持っている美しさや和みの効果を利用してきた訳です。しかし日射遮へいに使うとなると植物の持っている機能的な部分を使うわけです。 当然専門知識がないと機能の部分は使えません。このような建築の多様化に向けてエネルギーアドバイザーは建築家のパートナーとし出番を待っています。

 

エネルギーアドバイザー